懐かしい匂いで、人は昔の記憶を思い出したりします。
これを心理学用語でプルースト効果と言います。
なんでもこのプルースト効果が脳( 海馬 )を活性化させ記憶力を格段にアップすることができるのとのこと。
詳しく調べてみました。
目次
懐かしい匂いで記憶力が上がるの?
嗅げば思い出す懐かしい匂い
- 昔の恋人、好きな人の匂い(香水・柔軟剤など)
- 季節限定の匂い(夏なら蚊取り線香、冬ならストーブの匂いなど)
- 近所の匂い、(カレー、プール、屋台の匂いなど)
- おばあちゃん家の匂い(線香、畳の匂いなど)
- 自然の匂い(山、川、海、雨上がりなど)
懐かしい匂いといえば、このようなことがあります。
あげればキリがありませんが、生活の中で様々感じますよね。
これが記憶力アップにどう関係してくるのでしょうか?
脳は活発的になる
結論から言うと、匂いの記憶によって脳は活動的になります。
なので、香りを嗅ぎながら勉強するのは、良い方法のようです。
ある実験の記憶力テスト
香り付きの消しゴムってありましたよね。
こういうタイプの↓(懐かしい笑)
ある番組で子供を対象に、この香り付き消しゴムを使って漢字の記憶力テストを行ったそうです。
その結果、香りを嗅ぎながらテストした生徒の正解率が83%、嗅がなかった生徒の正解率が75%と如実に結果が出たそうです。
テスト結果
・匂いを嗅ぎながら→83%の正解率
・匂いを嗅がない→75%の成果率
なんと記憶力が約10%アップしたという結果が出たのです。
つまり、香りを嗅ぎながら学習することで記憶力を高めることができるわけですね。
子供の勉強法にも使えそうですね。
参考サイト:studyhacker.net
「知識」が「思い出」に変わると記憶力が上がる
脳は知識の記憶は苦手なのに対して、実際に経験、体験したことを記憶するのは得意
つまり体験したことは記憶に残りやすいということ。
匂いも体験です。
嗅覚以外の感覚はすべて視床と繋がっていますが、嗅覚は違います。嗅覚の回路においては、一度鼻の受容器によって匂いが探知されると、そのシグナルはまっすぐに匂いを分析する嗅球へと運ばれます。そして扁桃体と海馬という記憶と感情を処理する部位に接続されます
五感の中でも特に嗅覚は記憶を呼び起こしやすくできています。
なぜなら五感で唯一、直接脳にリンクしているからです。
ですから、幼稚園で嗅いだのりの匂いは、記憶と絡み合って、のりだけでなく思い出と一緒に思い出されることが可能になるのです。
なので元カレの香水は、香りだけでなく元カレの思い出も呼び起こしてしまうわけです。
嗅覚と記憶力の関係
2013年のヨーロッパでもfMRI(機能核磁気共鳴診断装置)という何やらすごい装置を使って匂いと記憶の関係を分析。
花やウイスキー、ニンニクなど様々な匂いを使って実験した結果、どの匂いも過去の記憶に関する脳の活発が確認されました。
ただし・・
つまり匂いで脳は活発化するけど
研究者はどのタイプの匂いでも、記憶に連動する脳の部位が活発になることを発見しました。しかし言語的なサインが脳の中の匂いを処理する部分を反応させたのに対して、その匂いそのものは感情を処理する部分と強く繋がっていたのです。
匂いは、概念的な記憶ではなく、幼少期などの知覚的な記憶を呼び起こす傾向にあります。
要するに、概念的(抽象的)な記憶を呼び起こすわけではないので・・
知識を覚える手助けになるとは限らない
のりの匂いはあなたが遊んでいた幼稚園を思い出させるかもしれませんが、マクスウェルの方程式を覚える手助けにはならないのです。
古い匂いの記憶で、新しい知識を覚える手助けになるとは限らないということ。
例えば、懐かしいノートの匂いを嗅いでも、単語が覚えやすくなるわけじゃないってことですね。
参照:logmi.jp
まとめ
- 匂いを記憶する→匂いと周りの情報を覚える
- 匂いで学習する→匂いが集中力・記憶力をサポートしてくれる
- 記憶を思い出す→匂いの記憶が学習情報に役立つとは限らない
脳が活性化することは間違いないようなので、リラックスや集中といったサポート的な役割なら、良い勉強法になりそうですね^^