【資料】フェロモン成分の候補

このページでは、フェロモン候補たちの情報を集めています。

フェロモン候補の成分たち

フェロモンって色んな所で研究されえてますが、現在の時点では、まだまだ未知の物質という定義が一般的です。(2014年~2018年調べ)

特に、フェロモン香水っていろんな種類が世に出まわってますが、成分をみて「??」という人が多いと思います。

もしフェロモン香水に興味がありましたら、これらの成分を参考にしてみてください。

アンドロステノン

アンドロステノン (androstenone)
…この物質は、ほ乳類のフェロモンとして、最初に認知された化合物です。男性の体臭の原因にも取り上げられる物質。わき下のアポクリン汗腺から分泌されます。汗を出す場所ですが、臭いの原因は汗ではなくこの「アンドロステノン」に付着した常在菌ではないかという研究もされています。(参考

関連記事:アンドロステノンについて

アンドロステノール

アンドロステノール(androstenol)
…TVメディアでも紹介されたヒトフェロモン物質。女性を興奮させる物質で、その匂いは「ムスク臭」とも言われています。(ムスクとは雄のジャコウジカからとれる貴重な香料、生薬の一種。人によって甘く粉っぽい香りに感じることからムスク臭と例えられたようです。)

関連記事:アンドロステノールについて

アンドロステンジオン

アンドロステンジオン(Androstenedione)
…性ホルモンの中間にある生成物です。男性ホルモンであるテストステロンや女性ホルモンであるエストロンの中間にある物質で、末端組織はテストステロンやエストロゲンに変換される作用を持ちます。(参考

フェロチカホークにも含まれてる物質です。(商品説明では”アンドロスンジオン”とありますが、おそらく似た意味の物質だと思われます)

気になる情報を見つけたので資料メモにしてます↓

アンドロジェンの合成経路の概略は次のようである。
DHEA→アンドロスタンジオール→テストステロン←→アンドロステンジオンアンドロスタンジオン→アンドロステロン

引用:stnv基礎医学研究室

アンドロスタディエノン

アンドロスタディエノン(Androstadienone)
…男性の汗と精液に含まれる成分。テストステロンの誘導体として知られてる化学物質。

多くのフェロモン香水に含まれてる性フェロモンで有名な成分です。

テストステロン

テストステロン(testosterone)
…男性ホルモンです。男らしさをひきだすホルモンで、格闘家や野心家に多く分泌される成分。近年ではアンチエイジングでもテストステロンの存在は大きく取り上げられています。作用としては筋肉増大、骨格の発達など。

関連記事:テストステロンについて

フェロモンの定義としては「テストステロン=フェロモン」は現在、俗語的な意味合いです。

女性を惹き付けるホルモンではありますが、物質的にフェロモンであるかはわかっていません。

簡単に言うと、このような作用の違いです↓

  • ホルモン=自分に作用するもの
  • フェロモン=相手に作用するもの

ホルモンは間接的に相手に影響を与えるかもしれませんが、フェロモンのように匂いを嗅いで、直接相手に影響を及ぼすものとは言えません。

関連性は高いと思いますが。

エストロゲン

エストロゲン(estrogen)
女性ホルモンの一つ。卵巣から分泌される女性ホルモンの代表格です。女性が美しくなる要素として大きな役割を持つホルモン。

関連記事:エストロゲンについて

エストロゲンもホルモンなので、フェロモンとは言えません。(理由はテストステロンと同じ)

しかしコピュリンとの関係など、フェロモンとの関連性が高いとされる女性ホルモンです。(参考

エストラテトラエノール

エストラテトラエノール(Estratetraenol)
…女性の尿に含まれる成分。女性ホルモンのエストロゲン分解産物と考えられています。この物質は無臭ですが,鼻の前に提示して PET 測定したところ,男性の視床下部のみ活動が高まったという実験結果もあります。

参照:におい・かおり環境学会誌 36巻3号

女性の性フェロモン候補として有名な成分です。

オスモフェリン(コピュリン)

オスモフェリン(osumoferin)
…女性の排卵期に作り出される物質で、正式名称はコピュリンと言います。男性がこの物質を嗅ぐと、唾液中のテストステロンが増えるという結果もでているようです。数値で表すと1.5倍。研究者カール・グラマー博士による実験です。(参考

関連記事:オスモフェリンについて

女性の性フェロモンとして有力視されてる物質ですね。

ちなみにオスモフェリン配合の香水もあり、僕は嗅いだことがあります。

ベッド専用香水「リビドーロゼ」

こちらの香水ですが、知り合いが持ってました笑(→レビュー

PDD

プレグナ-4,20-ジエン-3,6-ジオン(PDD)
ステロイド系の物質。こちらはアメリカのユタ州、バーリナーのグループが発見した物質。ただしこの実験結果に関しては問題点も多く、ヒトのフェロモンとしては微妙な結果になっている物質。(参考

追記:性フェロモン候補2つ、否定される(2017)

性フェロモン候補2物質、効果がないことが明らかに:豪研究

オーストラリアの調査結果によれば「人間にフェロモンがあること自体は確信しているが、これら2種類の化学物質ではないということだ」とのこと。

引用:newsweekjapan.jp

仮説段階の結果ですが、この2つの物質が否定されました↓

  • アンドロスタディエノン(Androstadienone)
  • エストラテトラエノール(Estratetraenol)

ただし、実験内容としては微妙です。

この2つの成分を嗅いだ後に、男女の写真を識別するという実験で、なんでこんな微妙な実験をしたんだろういう研究結果でした。(2日間しかしてないそうです)

ちなみに、この写真で魅力に変化があるか確かめたそうです↓


詳細:newsweekjapan.jp

結果としては、フェロモン研究は着実に進んでいることがわかりました。

最後に

以上が現在、フェロモン候補として挙がっている物質たちです。

まだ謎が多い分野ですが、確実にヒトフェロモンは明らかになりつつあるようです。

参考資料

生理作用のあるにおい物質とその受容メカニズム

性ホルモン -stnv基礎医学研究室

匂いフェチの独り言

ところで、最上級の香りって動物の体内から摂取するもの多いですよね。

本編とは全く関係ないですが、ふと思ったのでメモしてます。

例えばシカをはじめ、クジラとか猫とか。

  • 麝香ジカ→麝香(天然のムスク)
  • クジラ→龍涎香(りゅうぜんこう)
  • 麝香ネコ→コピ・ルアク(世界一高いコーヒー)

香りや匂いってやっぱり神秘です。

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